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書をする晩年の武后と上官婉児

2009,6


中国史上唯一の女帝といわれる則天武后。
彼女は三代皇帝中宗の皇后ですが、もとは中宗の父である太宗の貴妃の一人でした。

太宗皇帝は無類の書好きで、とりわけ王羲之の書に耽溺し、
方々からかき集めるようにしてコレクションしていたといいます。

当然、太宗自身もよく書をする人物でした。
武后もまたとても教養があり、達筆な女性だったといわれています。

きっと若き武后は太宗皇帝に付き従い、共に書を論じたでしょう。

この絵は、晩年 寵愛する女官、上官婉児と共に王羲之の書を手慰みに模す武后です。


なお、王羲之の書の中でも、傑作と謡われるのが『蘭亭序』。
太宗はこの『蘭亭序』を愛する余り、崩じた時に共に埋めさせたといいます。
もちろん、現代に伝わっているくらいなので、拓本はあったでしょう。
武后も倣って『蘭亭序』なんかを書いていたのだろうと思います。




昔見た『則天武后』のドラマで武后が婉児と話しながら筆を走らせるシーンがあって
よく覚えていないのですが、いいシーンだったので再現したくて描いたものです。







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